2019年12月25日水曜日

2019年12月25日 足立区加平 除染立ち合いと測定の記録(クロスチェックを含む)

2019年12月25月未明に足立区加平の植え込みのホットスポットの除染申請をしました。

足立区にはこういったメールを今日の未明に出し、その後朝の9時に電話をして、このメールを担当部署に確認して頂きました。本日メール宛ての中原さんはお休みだったので、他の担当者の方に対応して頂きました。
担当者の方が本日の11時半には現場に向かえますとの事でした。しかしながら、通報者である私が現場に到着するのが速くても2時間後であることを伝えると、区の道路工事課の方から14:00に立ち合い測定という段取りを約束して頂けました。
しかし、後の12:00に電話が区役所から掛かってきて、測ったら、除染基準越えをしていたので、もう除染できる体制ですが、どういたしましょうか?という打診がありました。
すみません、立ち合い測定を14:00からというお約束だったので、まずは、14:00まで待機でお願い致します。という事を伝え、現場に向かいました。

現場に14:00に着き、ホットスポット直上50cmの高さにて区の測定器とクロスチェック。0.38μSv/hがホットスポットファインダーの値。区の測定器TCS171Bの値
が0.36μSv/hであった。
 ホットスポット直上5cmの値
クロスチェック
ホットスポットファインダーが1.259μSv/h
区の測定器TCS171Bが1.30μSv/h

区が使用している測定器のプローブを置く台

測定器の箱

校正日2019年10月21日

測定器全容写真

これから除染ということなので、作業員三名の方々、
それから、区役所の方々にN95マスクを配布

汚染された表土を剥ぐ前につつじを抜く作業

つつじだけ抜き、つつじについた泥をブルーシートに落とす作業

汚染された表土を10から15cmほど剥ぎ
土嚢袋に詰める様子1

汚染された表土を10から15cmほど剥ぎ
土嚢袋に詰める様子2

汚染された表土を剥いだあとの除染効果を調べたところ一番線量の高いポイントで地表0.30μSv/h。こちらはもうすこし低減ができないでしょうか?と打診したが、区役所側の判断として、植え込みの深さが不明なため、これ以上掘ると、土嚢を埋める層の底にあたってしまうので、天地返しする土壌が確保できるかがわからないので、どうしてもこれ以上は掘れないという事情であった。本来はこの土壌も袋に詰めて、そもそも、移設して隔離をしてほしいところだったのですが、その移設場所が足立区に無いという事は以前からの自治体交渉の過程で聞いていた事から、今回はやもう得ず、という形には成りました。

土嚢袋を埋めるために再度掘り進める様子1

土嚢袋を埋めるために再度掘り進める様子2

土嚢袋を埋めるために再度掘り進める様子3

土嚢袋を埋めるために再度掘り進める様子4
60cm掘ったところでストップ
画像には無いが、この深さを掘った時点での穴の底の表面線量が0.10μSv/hか、それ以下の線量であった。

除染土の総量12袋


除染土と、掘った穴の様子

つつじは業者側の方々で処分する模様

除染土12袋を掘った穴の底に固定する様子

0.30μSv/h台の土壌をまず覆土に使い、その後、もっと線量の低くなった部分の土(0.1μSv/h台の土)をトップに来るように覆土している様子の写真

除染作業中に子供が下校していたため、作業員の方々には掃き掃除は子供が通るときはせめてストップしてもらう様に呼びかけ。
この歩道を封鎖できないものか?と、打診をしたが、対向車線側に歩道が無いため、子供が車道を歩く危険もあったため、そういった別の意味での危険もあったので、除染をしている側の歩道は封鎖が厳しいという判断が区役所側にあった。
非常に難しい状況であった事は否定はできなかった。
しかしながら、この時に小学生の子供が下校をしている事で通学路だという事がわかった。


除染土を覆土する様子1

除染土を覆土する様子2

除染土を覆土する様子

見ての通り通学路である。この除染した範囲以外にも区の除染基準では無いものの、地表面の線量が0.2μSv/hから、0.6μSv/hくらいの範囲で汚染された部分があった。
除染前にその場所も出来れば対処して頂きたいとお願いはしましたが、区の決まりである除染基準を下回っている部分を除染という事は今回は難しかった。
今後除染基準を足立区の危機管理課も是正対応をし、対応をしてほしいと思います。具体的には千葉県の*”汚染状況重点調査地域”である野田市でしたら、5cmの高さで植え込みであっても0.23μSv/hで除染をします。
足立区も今後そういった基準対応をして頂きたいと強く思います。
当然基準の是正は4年前から区には申し入れをしています。

*(2012年1月時点で自治体の一部でも面的に1mの高さで、0.23μSv/h以上の自治体でなおかつ、自治体側がそのいわゆる”汚染状況重点調査地域”に指定をした地域を指す。)

覆土が終わったあとの地表の線量

覆土が終わった後にマサキチという土で覆土して遮蔽

マサキチで覆土する様子1

マサキチで覆土する様子2

マサキチの袋
散水する事によって固まる性質があるとの事です。
夏は水をかけてから2時間で水が蒸発するので、それで固まるのですが、冬場は一日かけて掛けた水が蒸発する時間を要するとの事。

マサキチに散水する様子1

マサキチに散水する様子2

散水した後の様子

除染後5cmの線量測定とクロスチェック
ホットスポットファインダーの値が0.10μSv/h


 区の測定器が0.12μSv/h

50cmの値
ホットスポットファインダーの値が0.096μSv/h(おおよそ0.10μSv/h)
50cmの区役所の値が0.10μSv/h

1mの値
ホットスポットファインダーの値が0.08μSv/h
区の測定器が0.10μSv/h

マサキチを乾かすために1日立ち入り制限

区役所の方々
迅速な対応ありがとうございます

区役所の車

除染した場所の様子1

除染した場所の様子2

地表面の線量がおおよそ1.3μSv/hだったところが0.12μSv/hという結果でした。
毎回思いますが、除染でZEROにはたしかになりません。
しかし、100ある汚染を一部でも低減できた事は良かったと思います。

今回除染立ち合いにきた区役所の職員の方々、作業員の方々、それから、立ち合いをした我々。同じ被害者側であると私は思っています。

国と東電はたとえ、汚染状況重点調査地域では無い足立区であってももっと丁寧な除染を行える様な支援をすべきであると心底思います。
今回この場所でサンプリングはしませんでしたが、ホットスポットを測った直上でサンプリングをしてベクレル値を測ったら今までの経験上では推計でありますが、8,000Bq/Kgを超える値が出ると考えられるところでした。
指定廃棄物レベルの汚染が生活環境にあること自体を環境省が法的に対処をしていない事には大変遺憾に感じました。

ツイキャス配信↓
その1
その2(こちらがメイン)



2019年11月14日木曜日

葛飾区宛に署名を行っています!”葛飾区の現行除染基準の改定を求めます。予防原則に従いより多くの局所的なホットスポットの対処をして頂くために。”


署名を今現在行っておりまして、423名の方々から署名を頂きました。12月中旬まで行う予定です。提出は12月19日に行います。まだまだ署名数を伸ばして行きたいと思います!

↓署名のリンクはこちら
http://chng.it/rVgcKgqj

東京新聞との合同調査で掲載された私が行っている署名です。


2019年8月28日水曜日

先日取材を受けた JTBCの放送内容についての批判と訂正と約束の反故について (MBCも含む)

先日8月26日に放送された韓国JTBCについて、書きます。
結果から言いますと、約束を守れなかった点があった事と、報道全体の内容は遺憾であります。偏向報道と言わざるを得ません。なぜ偏向報道であったか?それから、報道での訂正と、こちらが伝えたかった事の補足。それから、どういう報道をして欲しかったかを書きます。


まず、JTBCから取材依頼を受けた際にですが、↓に書いた通りの文言であったため。OKはしました。

JTBC側の報道主旨↓
"東京オリンピックにおける「復興」、そして福島の原発に関して取材しております。ただ単なる刺激的な報道ではなく、
ありのままのことを取材したいと思います。"

しかしながら、蓋を開けてみればそういう事とはだいぶ食い違った内容であったという事が事実であったと思います。

番組の構成自体が刺激的になってしまっているという事です。

番組の内容を一つ一つ区切って説明します。↓

番組内容のリンク↓
http://news.jtbc.joins.com/html/450/NB11871450.html?fbclid=IwAR3RK8mYMvDzta9d_zWsnFMZNJvXHl9JsL2ES2mLnTPmRs4clD4mNZd8yUo

”[アンカー]

先週中の私達は、8年前に原発の爆発事故があった福島がまだ放射能にさらされた実態を集中して報道していただきました。ところが、JTBC取材結果、日本の首都東京も放射能から安全地帯ではない測定結果が出ました。距離上福島から200km以上離れているが、東京も放射能から避けることができません。オリンピックが開かれるカヌー競技場のすぐ隣の公園では、放射能濃度が周辺よりもはるかに高い、いわゆる「ホットスポット」があちこちで発見されました。

ユンセムや記者です。”


あちこちで発見されたと言いますが、私は一言もあちこちでとは言ってません。合計6時間半5cmの高さで測り、地表5cmの高さにおいて0.23μSv/hを超えた箇所は5,6箇所くらい。測定ポイント(10秒平均)2000箇所のうち、5,6箇所だと言いました。これをそのまま報道するのが筋では無いでしょうか?
ありのままという事から逸脱しています。


”[記者]

去る21日、東京都内の南に位置する葛西臨海公園です。

水族館と大観覧車があり、子供たちがいる家族単位の訪問者が多いところです。

この公園と触れ合っ川沿いでは、オリンピックカヌー競技場の建設が盛んです。

取材陣が日本の放射能測定市民団体二箇所である「すべてのデータ」、「HIT」と公園内の放射線レベルを直接測定みました。

カヌー競技場と直線距離で300m離れた公園の芝生。

地面5cmの高さで測定してみたところ、基準値の2倍に近い毎時0.443マイクロシーベルトが出ました。

いわゆる「放射能ホットスポット」です。

公園内の他の場所では、基準値を超える0.389マイクロシーベルトが検出されました。

屋根の近くや排水路近くの土壌から周辺より放射線レベルが高いホットスポットが検出されたものです。

【ダンノ新ベイ/真実のためにホットスポットを照射する人々 (HIT):ここ雨水が流れてやすいところだと自然放射能とは見ることができない数値が出ますね。]

ホットスポットでは、セシウム137などの人工的な核分裂によって発生する人工放射性物質も確認された。

【ダンノ新ベイ/真実のためにホットスポットを照射する人々 (HIT):ここで662KeV(セシウム137のガンマ線放出量)の部分が高くなったため、原発事故が影響と見ることができますよ。] ”


0.443μSv/hの場所は5cmの高さです。高さについて4回くらい大切であると説明しましたが、その重要な高さが書かれていない。もう一度言いますが、高さは5cmで測っています。ちなみに、そのホットスポット直上50cmと1mで測った値も見せています。その値はおおよそ、0.14μSv/h。1mは0.09μSv/hでした。それから重要な事ですが、2mほど離れた場所では0.05μSv/hでした。これも当然報道側にお見せしていますし、周辺の空間線量も重要なのでそれも報道してくださいと言いましたし、公園内のホットスポットになっていない平均的な空間線量を1mで測ったところ0.045μSv/hでした。
特にこの平均的な線量というのを報道で必ず出すように!と言いましたが、それは報道では出されずと言った形になりました。
それから、このホットスポットはトイレの屋根の雨樋効果で出来たホットスポットであり、局所的です。たしかに、カヌー競技場近くであり直線距離では300mほどしか離れていないのも事実ではあります。この点は事実ですね。ただ、公園の芝生という表現が適切なのか?と思います。5cmで0.443μSv/hの場所はそうではあるといえばそうですが。。。この書き方だと公園の中央ど真ん中を連想される気がしてならないのでちょっと引っかかりました。

それから”基準値の2倍近い0.443μSv/h”と書いてますが、流山市、松戸市(植栽は50cm)、野田市の事は取材中に公園の除染基準が5cmの高さで0.23μSv/hであるとは言いました。その基準値を低くして努力をしている自治体と比較をして約2倍というならまだしも。国で取っている基準の2倍とはなりません。国が取っている基準、つまり環境省が取っている基準はホットスポットを除く面的、もしくは公園、学校、区画単位での平均値が1mで測った場合0.23μSv/h以上という事が基準の骨子です。この事は説明しきれなかったところはあるのですが、ジャーナリストとしてありのままを表現したいのでしたら、調べてくる必要はあったのでは無いでしょうか?環境省HPに電話窓口ありますからね。
間違いなく教えてくれます。
それから、この5cmで0.443μSv/hの主線源は原発事故由来のセシウムで有ることは間違いないという事は正しいと思います。


”日本政府は、空気中の放射線レベルの情報を公開しかし、土壌や表面や土壌の放射能は測定もせずにいます。”

この点は批判します。ある程度は測っていますし、こちらは測っていない等は一言も言ってません!国や自治体で測っている線量測定は多くは学校や公園などの1区画の平均的な空間線量1mかもしくは50cmの値です。葛飾区の様に稀にホットスポットになっていそうな場所を1万ポイント近く測って公表している自治体もありますが、測ってないという事では断じてありません。調査自体に関して言えば東京都の管理する公園をすべて線量調査をしていないことと、今回の葛西臨海公園の線量調査はしていない様子です。データがかなり少ないというのであるのならば正しい表現なのですが、そういった裏を取らずにこんな事を言うのは間違えです。東京都の定点観測を終了した理由は減衰してきたから止めたと書いてありますが、こういった理由で頓挫している東京都の調査方法自体に対してせめて異を唱える事をして欲しかったですね。
東京都健康安全研究センター敷地内(東京都新宿区百人町)においては土壌データを公表しています。まったくやってないということではなく、やってます。ただデータ数がすくないという事。東京都の管理する公園で土壌のデータを取っていないという事が真実です。それから、国もホットスポットの土壌の詳細データはほとんど取ってません。除染特別地域における宅地などのホットスポットになりやすい場所のデータか、柏市根戸のホットスポットの詳細データくらいしか見たことが無いです。ただ、特に柏市の根戸のデータは私がプロジェクトで取っているデータよりもさらに精密で詳細ですが、こういうデータが1件しか国が取ってない事が問題だというならばまだわかりますが、そういう事をこちらに聞かず、自分たちも調べずに測ってないというのは間違えです。ちなみに、国は土壌のデータも原発事故後に全く取っていないわけでは無くて取っています。環境放射線データベースにもありますし、農水省や、地域によっては採取して公表しているところもあります。

↓東京都線量調査(水元公園、篠崎公園、中川公園のみ)
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/policy_others/radiation/measurement/toyuushisetsu.html

↓東京都健康安全研究センター敷地内(東京都新宿区百人町)における土壌線量データ
http://monitoring.tokyo-eiken.go.jp/radiation_geo.html




”【イジョンユン/原子力安全と未来代表:(放射能が)無色、無味、無臭じゃないか。認識できないんです。表面の情報を与えなければ、人々が自らどこでどのよう被曝されてどこが危険かわからなくなります。]

日本国内でも、表面の放射線レベルを測定して情報を透明に公開しなければならないという声が高まっています。

【ダンノ新ベイ/真実のためにホットスポットを照射する人々 (HIT):ホットスポットの近くに来ていない場合はいいですね。特に子供たちは。子供たちは地面にも触れ遊びじゃないか。]

(作者:ユ・スンミン)”


放射性物質が無色、無味、無臭という点はそうだとは思いますし、どこでどのように被曝されてという事は間違いではありませんが、そのためにこちらが溜まりやすいところを教えたつもりでしたが、意図が伝わってなかったのでしょうか?

日本国内でも表面の放射線レベルを測定して情報を透明に公開しなければならないという声が高まってます。という事は一切こちらは言ってません。ただ、気にしている人がいるのは事実ですし、あまり声を挙げにくく、喋りづらいことではあるという事くらいは言いましたが、拡大解釈しすぎですね。

翻訳がうまくいってませんが、子どもたちが線量の高い場所に近づかないでほしいという様な事は言ったと思います。

それから、最後に正面からの顔出しは許可していません!
横からならは良いとしか言ってません。

今後自治体交渉をしていく上で私は行政とは敵対関係でやってませんし、問題解決のために協力してほしい。考え直して欲しい。やれることは最大限の努力はして欲しいというのが基本スタンスでやってます。除染をやったかて除染後に事故前レベルに下がらなかったりすることで気持ちがモヤモヤすることが正直多々あります。しかし、国が1mの高さで1μSv/hの高さプラス周辺空間線量というものがホットスポット対処という骨子であるかぎり、その基準値以下の線量の場所は基本方針は見捨てています。堂々と国はそういうスタンスと公表をしています。
なので、それではおかしいでは無いだろうか?という事でせめて野田市、流山市、松戸市(植栽は50cm)のように5cmの高さ0.23μSv/hで除染くらいはやって、できるだけホットスポットをなくしていこうという事を自治体に考え直して対処をしてほしいという事なのです。

今回の報道に関してですが、ここまでの内容だったので、今後JTBCからは取材は受けません。それから、MBCもですね。
あちらも煽りなしでという報道を要望してOKだったので出演しましたが、報道全体が煽りであったことと、都心部で天然放射線を測って0.11μSv/hと公表したりと、まったく原発事故由来で無いものを測っていた事からすると、こちらの今後の信用問題になります。

最後にですが、わたしはこの国に住んでいる人のために測って自治体に除染などの対処をしてもらいたいと思っています。

最近海外の方からのアクセスが増えた事もあってこういう報道局の批判を書くのはこちらの心情としては辛いところがありましたが、偏向報道した事や約束を守れなかった事は書かざるを得ません。

両報道局とも韓国の報道局ではありますが、この文を読んで一番勘違いして頂きたくないことは私が韓国が嫌いであるとかそういった誤解をしないで頂きたいことです。私は食文化も好きですし、野球選手のイムチャンヨン投手がヤクルトで活躍していたときの試合やイチローとの真っ向勝負をした勇姿は観てきましたし、メジャーで活躍中のリュ・ヒョンジン投手は今年メジャーナンバーワンだと思います。サイヤング賞は取るでしょう。アジア人初快挙だと思います。サッカーでは元マンチェスターUのパクチソンは好きな選手でしたし。なんとまとめたら良いのかわかりませんが、私が遺憾に思っているのはこの報道局二局だけです。
私は韓国の方々とも今後とも仲良くしたいです。誤解だけはして欲しくないので最後にこういった事を書きました。

Sugar Nat